住所は銀座だが随分と端っこにあり都営地下鉄の宝町駅からほど近い所にある町の中華屋さん。日本中どこにでもありそうな外観だ。何度か前を通ったことがあるのだが、気になっていたので突入してみた。ラーメンにしようかと思ったが何となくワンタンメンを注文。820円。さすがに値段は銀座価格だ。

出てきたワンタンメンは実にシンプルなルックスで、昭和の麺類の教科書にでも載っているような感じだ。海苔とメンマとチャーシューとワンタンがトッピング。麺は細麺で少しの縮れが入ったものでやや固めにゆでられている。スープは鶏がらベースに生姜の味がちょっと感じられるあっさりめのものだ。この一帯のラーメンは色は濃いのが多いがここは透明感がある。

ワンタンは具はさほど多くはないがこのスープとよくマッチしてなかなか美味い。旨み感があまりないスープだが、シンプルで最近の複雑な味に慣れていた舌にはとても新鮮だ。麺とも相性がよくこれはこれで完成度の高い一杯だ。物凄く美味い訳ではないが定期的に通いたくなる味だと思う。
（熊谷温泉：2014年4月）