増富ラジウム温泉


増富ラジウム温泉 「不老閣」 (宿泊)  

(岩風呂)
泉質 :ナトリウム-塩化物冷鉱泉
泉温 :18.9度C pH 6.3 成分総計 9,812mg/kg   (Mg:17.6,Fe:6.0,Al:0.3,Br:4.8)
:微白濁 臭い :金気臭+炭酸臭 :炭酸味+微塩味      

(岩風呂入浴時間)
男性:7:00-8:30、13:30-15:00
女性:8:30-10:00、11:30-13:30、15:00-16:30
混浴:10:00-11:30、16:30-(日没まで)

(長寿の湯)(不老の湯)
源泉名 :不老閣2号源泉
泉質 :ナトリウム-塩化物泉
泉温 :31.7度C pH 6.3 成分総計 10,390mg/kg   (Mg:14.7,Fe:9.1,Br:5.1)
:明黄土色 臭い :薄金気臭 :塩味+薄炭酸味      
 

増富ラジウム温泉にある温泉ホテルです。地味な感じの施設ですが歴史は随分ありそうです。ここの名物はなんと言っても足元自噴の岩風呂です。この岩風呂は宿泊者専用で日帰り入浴では利用することはできません。

そのため今回は万難を排して宿泊することにしました。(笑)宿泊といっても自炊コースなので1泊4,200円とかなりリーズナブルな料金です。自炊なのに歓迎の看板に名前が書かれており非常に恥ずかしかったです。(笑)

正直言って増富ラジウム温泉で自炊で宿泊できるとは思ってもいませんでした。しかも自炊棟はお目当ての岩風呂から一番近いのです。この岩風呂は本館からは少し離れたところにあり、山道を少し登ったところに独立した湯小屋としてあります。入浴可能時間も男女別に細かく分かれており、女性も安心して入ることができます。時間割とじっと眺めると女性の方が優遇されているような気がしないでもありません。
さっそく岩風呂に入ってみます。結構急な階段と坂を登って行きますので、お年寄りの方はちょっと大変かもしれません。思ったよりも大きな湯小屋で、加熱湯が張られた浴室と天然岩風呂がる浴室とが別々にちょっと離れてあります。基本的な入り方は加熱湯で十分に身体を暖めてからぬるい岩風呂に浸かるのだそうです。加熱湯は多分普通の井戸水?を沸かしたようなもので塩素臭がします。木の蓋がしてあります。
身体を暖めた後岩風呂の浴室へ向かいます。この移動は裸で行わざるを得ないので、混浴時間帯での女性には厳しいと思います。岩風呂の浴室の一番奥にその名の通り大きな岩の窪みのような浴槽があります。浴槽までは畳がしいてありなにやら祭ってあります。ここは昔は神聖な場所だったのかもしれません。
岩風呂の浴槽に入ってみます。かなり冷たく感じるお湯の温度で身体中皮膚で鳥肌がたっているような気がします。ゆっくり身体をお湯につけ続けていると段々慣れてきて冷たい感じはしなくなってきます。少しずつ身体の中が暖かくなってくるような感じもします。浴槽は4人くらいが入れる広さで、浴槽の底に1本岩の割れ目のようなものが走っておりその間からぷくぷくと気泡と共に源泉が湧きだしているようです。
ただ湧出量はかなり少ない感じで、お湯が浴槽からザーザーと溢れ出ていくほどではないようです。少しとろんとした感じのお湯は金気臭と炭酸臭が混じった臭いがし、舐めてみると炭酸味と少しの塩気が舌に残ります。お湯の中に身を沈めていると気泡がかなりくっついてきてアワアワになってきますが、物凄く泡付きがいいというほどではありません。
ここは不思議な感じのするお湯です。お湯そのものはかんり冷たいのですが、身体のあちこちが身体の内部からポカポカしてくるような感じになってくるのです。しかしさすがに30分以上も浸かり続けていると身体が冷えてきてしまいます。加熱湯に入って身体を暖めます。これを何度か繰り返します。
岩風呂の向かって左側の浴槽の底からひっきりなしにぷくぷくと源泉が湧いてきますが、他の箇所はあまり湯玉は出てこない感じです。普通足元自噴のお湯の湯玉はポロロローンという感じで、のんびり駆け上がってきますが、ここのはかなり急いで駆け上がってくる感じです。湯玉が小さいせいなのかな?それともここの湯玉はせっかち?(笑)
内湯は2ヶ所ありそれぞれ「長寿の湯」「不老の湯」と名づけられており男女が日替わりで交代するシステムのようです。「長寿の湯」は8〜9人がずつが入れる加熱(ろ過?)湯と源泉槽とがあります。この源泉槽がいいです。岩風呂ほどは冷たくないものの、ややぬるめのものでとろりとした感触のお湯で食塩泉らしいお湯の力強さも感じられるものです。岩風呂のお湯とはかなりお湯の感じは異なります。
浸かっていると身体の内側から暖まるような感じもし段々眠くなってきます。いつの間にかこっくりこっくりしながらお湯に浸かったまま眠ってしまいました。一緒に入っていたおじいさんもやはりこっくりこっくりしながら入っており、同時にはっと目が覚めてお互いに目が合い思わず笑いあってしまいました。これはこれでとてもよいお湯だと思います。「不老の湯」もほぼ同じようなお湯です。
今回は自炊で宿泊しましたが自炊棟そのものはかなり年季の入ったものですが、とても綺麗に使われており何とトイレは男女別でウォシュレットだったのにはちょっと驚きました。東北ではなかなかここまでのところは少ないと思います。これだけのお湯に浸かれてこの宿泊料金はとてもリーズナブルだと言っていいと思います。ただタオル、浴衣、歯ブラシ等のアメニティはありません。自分で持って行きましょう。ここは是非ともまた暖かい季節に再訪したいものです。(2007/06/15/PM5:00)

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