渋御殿湯温泉


渋御殿湯温泉 「渋御殿湯」 大人:円 小人:円 AM-PM
源泉名 :渋長寿湯
泉質 :単純酸性硫黄泉(硫化水素型)
泉温 :30.6度C pH 2.7 成分総計 1,605mg/kg   (Mg:9.1,Al:8.5,H2S:20.5)
:微白濁 臭い :薄明礬臭 :薄酸味      

源泉名 :渋御殿湯
泉質 :単純酸性硫黄泉(硫化水素型)
泉温 :25.8度C pH 2.7 成分総計 1,145mg/kg   (Mg:7.6,Al:6.6,H2S:18.3)
:微青味透明/薄白濁 臭い :薄硫黄臭+薄明礬臭 :酸味+苦味      
 
その存在を知って以来是非とも入ってみたいと思っていました渋御殿湯にようやく浸かることができました。今回は家族に休みをもらい?一人でのプチ湯治です。ここの目玉は足元自噴の浴槽です。しかしお目当ての浴槽は基本的に宿泊者専用とのことでしたので万難を排して宿泊し、思い切りお湯を楽しむことにしました。渋御殿湯は民営の国民宿舎ということで、建物の造りは企画どおりの実にシンプルなものです。
新館と旧館がありお目当てのお風呂は旧館の奥のほうにあります。新館には日帰客用の浴室があります。まずは早速この宿自慢の宿泊者専用の浴室へ向かいます。浴室へ一歩足を踏み入れて「おおっ」と思います。全てが年季の入った木でできた浴室・浴槽でとてもいい感じです。お風呂は内湯×3があります。一番手前側が加熱槽で7〜8人は入れる広さがあり、普通は冷めないように蓋がしてあります。真ん中が足元自噴の浴槽で4人くらいが入れる広さがあります。一番奥が別源泉が張られた2〜3人が入れる浴槽があります。
まずは加熱湯に入ります。蓋を一人分だけとって、ゆっくり浸かります。白濁した硫黄臭のするお湯で、なかなか入り心地は良いです。白い湯花が湯面に浮いています。肌触りはやわらかな感じでピリピリ感はなくとても入りやすいお湯です。浸かるとふうーっと溜息が出てしまいます。
足元自噴の浴槽がやはり素晴らしいです。ぷくぷくと源泉がひっきりなしに湧いてくるのが上から見てもわかります。浴槽は浴室の床から少しだけ下がったところに作ってあります。浴槽の底にはすのこ状になっており、その間からピュアな源泉が勢いよく湧き出ています。とにかくこの湯玉がすごいんです。大き目の湯玉が勢いよく駆け上ってくるのです。しかも間欠泉的ではなくあちこちから頻繁に出てきますので天然のジャグジーにつかっているような気さえしてしまいます。
とっぷりお湯に身を沈めていると次から次へと下から湯玉が身体を伝って駆け登ってきます。これがたまらなく気持ちがいいんだなあ。特にお尻の○や男性特有の○の後ろを湯玉にコロコロと駆け登られてしまうとくすぐったいたらありゃしません。(笑)これまで数多くの足元自噴浴槽に浸かっていますが、これほど湯玉がひっきりなしに駆け上ってくるところは初めてです。普通は小さな湯玉がゆっくりとぽろぽろーんと上がってくるのですが、ここはそんなに急いでどこへ行くの?言いたくらい早いのです。
お湯はかなりぬるめで一旦浸かってしまうとなかなか出ることができません。しかし浸かっているとほんのり暖かみも感じられ、次第に心地よさが増してきます。酸性泉ですが蔵王川原湯ほどのピリピリ感はないですが、優しく身体を包み込んでくれる、新鮮さ極まりないお湯に感動してしまいます。これはいいです。堪りません。わざわざ家族を置いてプチ湯治に来た甲斐があろうかというものです。

あまりの気持ちのよさに1時間うとうとしながら浸かり続けてしまいました。こっくりこっくりしながら浸かりましたので何度か顔をお湯にどぶんと着けしまいました。残念ながらトドにはなれませんが、足元から湧き出てくるお湯に抱かれながらまどろむのはシアワセとしか言いようがありません。まさに至福の一浴!と言ったところでしょうか。

ライブの動画を撮ってきましたのでちょっと見てください。

もう一つの源泉はかなり冷たいもので、加熱湯と交互に入ると気持ちがいいです。この源泉はかなり酸味が強く苦味もあり、何ともいえない入浴感があります。これはこれでとてもよい湯だと思います。
食事は食堂でいただきますが、食事時間が午後5時〜6時というのは、いくら国民宿舎とは言え最近では珍しいのではないでしょうか。冷たい天ぷらと鮎の塩焼きには興ざめしましたが、冷たいながらも美味かったです。全体にそれなりの食事内容ですが味は良いように思います。

部屋も綺麗で畳みも新しくこれで1泊2食付で8000円は十分に満足のいくものです。ここの足元自噴湯に浸かれることを考えると安いと言っていいかもしれません。温泉好きにとってはマストなお湯だと思います。ただ宿泊しても夜の10時〜朝の6時まで入れないのが惜しいといえば惜しいです。

日帰りでも入浴できる浴室は源泉槽×1と上がり湯が1つあります。源泉槽は4〜5人が入れる広さのもので、冷たい渋御殿湯源泉が張られています。最初かなり冷たく感じますが、ゆっくりじっくり浸かっているとそうでもなく少しだけ暖まる感じがします。底の方に白い粉のような湯花が大量に沈んでおり、まぜまぜするとたちまち見事に白濁します。
冷たい白濁のお湯というと赤川温泉を思い出しますが、赤川が硫黄臭が強いのに対してこちらは明礬臭が強いように感じます。見た目の効果もありとても気持ちよく浸かることができます。上がり湯は天然水を加熱し循環ろ過した最低のものですが、源泉槽からこちらに移ると不思議なほど気持ちがいいのが不思議です。暖かければお湯は何でもいいんですかね。

とにかくここの足元自噴の浴槽には参りました!浴室があいている間中ほとんど独占して入っていました。ここのお客さんは登山が目当てなので、ほとんど源泉槽には入らないんです。この素晴らしいお湯がいつまで湧き続けてくれるかわかりませんが、温泉好きならここのお湯はマスト!と言ってもいいでしょう。早めに訪れることをお勧めします。(2005/07/08/Hot& Cool Midnight)


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