人吉温泉


人吉温泉 「たから湯」 (宿泊)  
源泉名 :たから湯
泉質 :ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
泉温 :46.0度C pH 7.83 成分総計 1,197mg/kg   (Fe:0.02,HS:0.6,H2S:0.1)
:無色透明 臭い :微硫黄臭+微金気臭 :微鉄味      
 
人吉温泉にある老舗温泉旅館の一つです。規模は小さいですがその佇まいは素晴らしいです。何とも落ち着く雰囲気でそこはかとなく鄙びた雰囲気が漂うものの、しかし実は非常にモダンな感覚のする現代的な旅館でもあります。こういう味のある旅館は滅多にないと思います。今回はもったいないですが一人での宿泊です。館内は隅々まで独特のトーンで統一された感じのするもので居心地はとてもよいです。
宿にチェックインすると、ロビーでお茶とお菓子が出てきます。なかなか美味しいマロングラッセ?でした。私が通常宿泊する旅館ではこういうおもてなしは滅多に受けたことはありませんので、凄く贅沢した気分になりましたよ。(笑)
お風呂は内湯×2があります。浴室に足を踏み入れて「おおっ」と声が出ます。脱衣所一体型の浴室ですが脱衣所は階段の踊り場にあり、階段を降りきったところに浴槽があります。浴室は半地下になっており思わずうっとりとするアプローチです。脱衣所からちらりと浴槽を見下ろします。うーん何ともいい雰囲気です。
お風呂はあつ湯とぬる湯になっており、それぞれ4〜5人が入れる広さがあります。そこへ無色透明の源泉がどんどん注がれ掛け流しになっています。浴槽が小さい割りにお湯の投入量が多いので新鮮極まりないお湯が後から後から注がれ浴槽から出て行きます。
このミネラル分たっぷりのお湯にザブンと浸かります。くーっ!気持ちがいい!思わずこえがでてしまいます。みずみずしいほどにフレッシュなお湯に浸かるともう何とも言えないくらい気持ちがいいです。お湯はぬるつる感のあるもので泡付きもあり、あまり多くはないですがアワアワにもなります。とにかくお湯の鮮度が素晴らしくいいので浸かっている間中、身体がこのお湯を喜んでいるのがわかります。
源泉は浴槽のすぐ裏側から出ているようです。湯口はこの湧出地点から2mも離れていないと思われます。この源泉がそのまんま直で浴槽に注がれますので、新鮮極まりないお湯が浴槽に注がれるというわけです。湯量も多いのでホントに気持ちがいいです。
全て木でできた浴槽・浴室に惚れ惚れしてしまいます。ほんのり硫黄臭と金気臭も香り心地のよいことこの上ありません。このお湯を一人で独占しながら浸かれることを素直に喜びたいです。自然と笑いがこみ上げてきます。ちょっぴり熱めのお湯に思うだけ浸かったり出たりを繰り返し、思わずトドになりたあくなるのを抑えることはできません。(笑)いやあ、スバラシイなあ。ぬる湯もぬるめながら心地のよいお湯で満足度は高いです。
食事は部屋食でいただきましたが、創作懐石料理風の料理が一品一品丁寧に運ばれてきます。季節感溢れるメニューで十分に満足のいく内容でとても美味しくいただくことができます。
朝食は食堂でいただきます。私は旧館に宿泊しましたので部屋出しでしたが新館に宿泊すると夕食も食堂で食べるのかもしれません。この食堂も凝りに凝ったデザインです。朝食は小皿が多いものの夕食と比べると割と普通と言っていいかもしれません。個人的には朝はとろろを食べてみたかったですね。
今回は宿泊でしたので何度も何度もお湯に浸かりました。お湯に入るたびにため息が出てしまいます。泉質的に特別スバラシイものではないのですが、浴室・浴槽とお湯のバランスがとてもいいのですこぶる入り心地が良いです。永遠にこのお湯に浸かり続けたくなります。今回は一人で宿泊してしまいましたが、できれば家族や大切な人と宿泊することをお勧めします。
宿泊施設として全ての点で満足のいくものでここは良いとしか言いいようがありません。人吉で宿泊するなら断固お勧めしておきます。湯ががり後はお肌がつるつるし皮膚の表面がぴかぴかして気持ちがいいです。メモを取るペンがすべるほどです。(200610/12/Deepest Wonderful night)

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