フンベの湯温泉


フンベの湯温泉 「フンベの湯」 無料
泉質 :塩化物泉?
:笹濁り? 臭い :金気臭 :炭酸味      
 
以前から随分気になっていた「フンベの湯」にようやく浸かることができました。随分と意表をついた場所にありちょっとびっくりしました。幹線道路沿いに車を置き目指す「フンベの湯」に向かいます。太平洋の雄大な眺めが目に入ります。するとポツンと小さな湯小屋が石切り場跡と断崖の間に立っています。海の中からニョキニョキと源泉のパイプが生えており湯小屋へお湯を供給しています。ナントモ言えない不思議な光景です。
湯小屋は「おおっ!」と思わず口から声が出てしまうほどの鄙びぶりです。長い年月をかけていろいろな人が手を加えてきた跡が見て取れます。湯小屋の浴室は一つ(混浴)です。脱衣所一体型です。先客が数人いました。お風呂は4人ぐらいが入れる広さで薄暗くてよく分からなかったのですが、多分笹濁りのお湯が太い塩ビのパイプから注がれています。お湯は心持ちぬるめです。肌触りの柔らかなお湯で入り心地は勿論良いです。じっとしていると小さな気泡が身体にくっつきたちまちアワアワになります。源泉がほとんど空気に触れることなく浴槽に注がれているのでとても鮮度感溢れるお湯です。
窓際で暮れつつある空をぼおっと眺めていると時空間を超越した不思議な感覚に襲われます。「我感じる故にお湯あり」何て訳の分からないことを考えてしまいます。人を哲学者にしてしまうお湯なのでしょうか?(笑)一緒に入っていたおじさんの話によりますと、今の場所にある湯小屋は3度の引越しをして今の所にあるそうです。最初あった所は現在ではパイプのみが立っており、この30〜40年の間に随分侵食が進んでいるのだなあと思います。このペースで侵食が進むと10数年後には、また引越しをしないといけなくなると思われます。1日に70〜80人ぐらいのお客さんが入りにくるそうで、地元ではとても人気のある共同浴場だそうです。いつまでも残っていて欲しいと思います。この間の北海道を襲った台風の被害にあわなかったのは奇跡的なことかもしれません。(2004/11/14/PM4:00)

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