老沢温泉旅館

伝統的な湯治宿の風情を色濃く残している宿です。お風呂は内湯×３があります。浴室へは急な階段を降りて行きます。脱衣所のみリニューアルされていますが、浴室は昔のままです。長四角の３つの浴槽が適当な間合いをおいて作り込んであります。

変な話ですが私には棺（ひつぎ）が３つ並んでいるように見えました。コンクリ造りの無骨なものですが、そこからお湯が溢れ出ており、思わず笑みがこぼれてしまいます。浴室の一番奥は神棚のように祭られており、お湯の効能のすばらしさで宗教化しているのかもしれません。それぞれの浴槽は注ぐ湯の量を小石で調整できるようになっており、好みの温度にしてつかることができます。私がいった時はやや熱めになっていましたので、少し湯量を減らし適温にして入りました。お湯は無色透明で少しのぬめり感があり、じっとしていると少ないですが気泡がくっつきます。

何といっても浴室・浴槽の雰囲気が圧倒的に良いのでただただお湯にじっくり浸かっているだけで、幸せを感じます。源泉が惜しげもなく掛け流しになっており、深い浴槽に茶褐色の湯花も華麗に舞っています。硫黄臭がちょっぴりなのが不満といえば不満ですが、ここはただひたすらのんびりゆったり浸かっていたいお湯でした。（2000/01/29/AM9:20）

泉質	：（分析表掲示なし）
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