温川温泉


温川温泉 「温川山荘」 (宿泊)
源泉名 :温川温泉
泉質 :ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
泉温 :58.0度C 成分総計 1,369mg/kg   (H2S:0.2
:無色透明 臭い :微硫黄臭 :硫黄味      
 
温川温泉にある一軒宿です。ずっと気になっていたのですがこれまでなかなか立ち寄る機会がありませんでしたが、今回は思い切って宿泊してみることにしました。やや鄙び加減の外観で内部もかなり古びてきています。しかししっかり手入れはされており、掃除も隅々まで行き届いておりとても清潔な感じはします。
お風呂は内湯×1と露天×1があります。何と言っても内湯が素晴らしいです。全てが木でできた浴室・浴槽で一目見るなりうっとりとしてしまいました。私はこういう造りにはからきし弱いのです。
楕円形を半分で切ったような微妙な曲線をもった形をした浴槽です。木製の浴槽で曲面を持つものは珍しいのではないかと思います。そして浴槽を中心として浴室の床が放射状に板目がついています。これを美しいと言わずして何といったら言いのでしょうか。
お湯は無色透明の適温のものでとうとうと注がれ浴槽から溢れたお湯が美しい板の床を静かに流れていきます。一見何の変哲もないお湯のような感じですが実にまろやか感のあるお湯で肌触りは抜群に良いものがあります。ほんわりぬるつる感があるものの熟成された源泉にのみ感じられる芳醇な感じのするものです。ブドウの果汁のような感じというのはちょっと大げさかな。
ほんのり硫黄臭の香るとろりとしたお湯に浸かっているとあまりの気持ちのよさに眠たくなってきてしまいます。浴槽の木の縁を背にしてお約束のトドになります。うーん、気持ちがいいなあ。宿のすぐ傍を流れる渓流の激しく流れる水の音と浴槽に注ぐお湯の音だけを聞きながら浴槽の縁に横になっていると何ともいえないくらいのシアワセを感じてしまいます。
このところいろいろと気になることがあり気が滅入っていましたが、そんなことはすっかり忘れさせてくれる心地よさです。うとうとしながらトドになる・・。トドになる・・・。トドになる・・・・。私以外に数組のお客さんが宿泊していたはずですが、誰もこの素敵な内湯にはやってきません。静かな静かな浴室でぼんやりしてお湯に浸かり続けるのは悪かろうはずがありません。時間よこのまま止まってくれ!と思うほどです。
露天は渓流沿いに作られたもので基本的に混浴です。(女性タイムもあるようです)緑に囲まれた環境にある露天で10人以上が入れる広さがあります。無色透明の澄んだお湯が張られています。内湯と同じお湯ですがこちらはややぬるめになっています。
一般受けは露天の方がいいかもしれませんが、私は断然内湯の方が好きです。わざとらしい造りの露天ではありませんので雰囲気は良いです。ただこの時期はアブくんたちが狙っていますので落ち着いて入っていられないのが惜しいです。
今回は宿泊したのですが夕ご飯は6時きっかりで、席に着くともうほとんどのおかずが出されていました。(涙)せっかく食事処で食べるのですから、テンプラや岩魚の塩焼きなんかは熱々のが欲しかったなあ。ちょっと冷めていたのが興ざめでした。海の食材がほとんどなくて山の食材だけの料理はなかなか美味しくいただけました。個人的には茶碗蒸しはいらないので味噌汁かお吸い物が欲しかったです。
やや年季の入った旅館なので仕方がないのですが、泊まった部屋はややかび臭く、TVは何とチャンネル式のものでほとんど映らない代物でした。これはいただけないなあ。TVを置くんだたったらちゃんとしたものを備え付けるべきで、こういう映らないものを置くくらいなら置かない方がいいと思います。(2007/08/20/Deep Midnight)

青森の温泉へ戻る