ほとけ沢温泉


ほとけ沢温泉 「東龍館」 (宿泊)
源泉名 :ほとけ沢温泉
泉質 :単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
泉温 :37.0度C pH 7.8 成分総計 233.7mg/kg  
:薄鼈甲飴色透明 臭い :微硫黄臭 :薄鉱物味      
 
東北町にある温泉旅館です。ここは日帰り入浴は不可なのでこれまであんまり話題にはなってこなかったように思います。そのため情報も少なくどんな温泉があるのか楽しみに宿泊してみることにしました。泊まりでじっくり思い切りお湯を堪能してみるつもりです。外観は少し鄙びが入った感じのなかなかいいフンイキの旅館です。

温泉にゃんこたちにも人気があるようです。(笑)

お風呂は内湯×2があります。ここの浴室の造りがなんと言っても素晴らしいです。全てが青森ヒバでできており、使い込まれた木の鄙び具合がとても良い味を出しています。2つある浴槽はぬるい源泉がそのまま注がれる大浴槽と加熱湯が注がれる小浴槽とがあります。大浴槽は6〜7人、小浴槽は1〜2人が入れる広さです。ここの浴槽の造りは浴槽の縁が床面より数十センチせり上がったタイプなので常時床面がお湯で掛け流されている訳ではありません。それでも見事な掛け流しになっており、狭くてトドになるスペースがないのが惜しいです。(笑)
さてお湯はかなりぬるめで人肌のぬくもりで、とても柔らかな肌触りです。浸かっていると気泡が身体中にくっつきアワアワになります。物凄く泡付きが良い訳ではありませんが、それでもかなりの泡がくっつき払っても払っても身体中が泡で覆い尽くされます。これはいつもながらホント気持ちが良いものです。浴槽が結構深いのでぬるめのお湯に鼻の下まで湯面がくるようにとっぷりと浸かってみます。とにかくぬるめの湯温なので一旦浸かってしまうと上がるのが難しくなってしまいます。
1回浴室に行くと1時間は入り続けてしまいます。静かな浴室にお湯の注ぐ音だけしか聞こえません。一人でぼーっと浸かっているといつもながら温泉好きで良かったなあと感じます。浸かり続けている間はほとんど何も考えませんので、本来であれば煩悩が取り払われて悟りの一つでも開くはずなのですが、まだまだ温泉に入り足りないのかその境地まではなかなか達しません。(笑)
とろりとしたお湯に身体中を包まれて新鮮な源泉に触れていると何とも表現ができないほどの心地よさが身体中を覆いつくしてきます。この手の泉質のお湯は以前はあまり好きではなかったのですが歳をとる毎にかなり好きになってきました。
刺激は少ないものの熟成されたこのような源泉と触れ合っているのがたまらなく心地が良いのです。お湯からは少しだけ硫黄臭も感知でき湯面に接した鼻孔をくすぐってくれます。このぬるくてとろーりとしたお湯に何も考えずに浸かり続けていると時間の経つのも忘れてしまいます。
今回は素泊まりで宿泊したのですがチェックアウト後まで入りたくなってしまい、午前中の温泉巡りを中止してこのお湯に浸かり続けてしまいました。青森県のお湯ではこういった「ぬる湯」の温泉泉をメインにした施設はかなり貴重な存在なのではないでしょうか。宿も宿泊する棟はかなり立派になっており設備的には全く問題はありません。今度この一帯に来ることがあればまた宿泊してみたいと思います。ここはぬるゆ好きには断固お勧めできます。(2007/04/30/the Greatest Morning)

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